つれづれなるさっちII

俳人 井上さちの日々 第一句集「巴里は未だ」(文學の森)

旅の二日目はミドリシジミを追って神奈川のとある公園へ♪



旅の2日目です。

お天気は晴れのち曇り。

早起きしてホテルを出発し神奈川のとある公園へと向かいます。

ここでは六月初旬の今の時期しか見る事のできない

「ゼフィルス」という美しいシジミ蝶の仲間が現れるのです。

「ゼフィルス」とはギリシャ神話の西風の神ゼピュロスにちなんだもの。

その中でも最も美しく稀少とされるミドリシジミに会いたい!と思って

旅の2日目の予定をこの公園に決めていました。

でも、ミドリシジミが現れるという公園の場所はわかったものの

初めて行くこの公園については全くの素人の私。

いったいどこがゼフィルスのスポットなのかはさっぱりわかりませんでした。

だから、まずはひたすら公園内を歩いてみました。











しかしこの公園、なんと広い事でしょう。

アップダウンも多いので息がきれます。

起伏に富んだ台地や丘陵は豊かな森を形作り

湧水は池や川、そして広大な田んぼを育んでいます。

まるでひとつの里山がまるごとここにあるかのようです。

とにかく歩く歩く歩く・・・。

ああ、ミドリシジミはいったい何処に?

いいかげん歩き疲れてきました。

そうだ!カメラをもっている人に聞いてみよう☆と思い

アオサギを撮っている男性2名に

ミドリシジミはどこにいるかご存じないですか?」と尋ねてみると

「ずっと向こうの◯◯池の側に行ってみるといいですよ。」と優しく教えて下さいました。

ありがとうございます〜♪

さて、そこへ行って見ると、なんと私が最初に通ったあたりでした。

池の近くにはすでに数人の男性がそっと何かを撮っておられました。

よく見ると羽化直後のミドリシジミではありませんか!!!

ああ、ついに出会えました☆

ミドリシジミです。



ミドリシジミ



草の上、そして木の上等あちこちに数頭はいるようです。



翅を開いて見せてくれた子もいました。



わあ!ありがとう〜☆

この黒い表翅は♀だそうです。

♂の表翅はミドリシジミの名の通り、鮮やかな金緑色です。

そう、このような。。

でもこの♂は残念ながら亡骸です。

先刻クモの攻撃に会い、あっという間に息絶えたそうです。

かわいそうに。。

この日は♂の開翅シーンは見る事ができませんでしたが

夢のミドリシジミに出会う事ができて、嬉しくて胸がいっぱいになりました。



















私と同じくゼフィルスを追っていた蝶カメラマンのみなさん

色々とゼフィルスの事を教えて頂きありがとうございました。



ミドリシジミの他にもこんなゼフィルスを見る事ができました。



ウラナミアカシジミ 





ミズイロオナガシジミ





美しいですね。

ああ、勇気を出してここまでやってきてよかったなあと思いました。

ミドリシジミに出会ってみたい、という夢がひとつかないました。












朱夏へと開く金緑の表翅  さち