つれづれなるさっちII

俳人 井上さちの日々 第一句集「巴里は未だ」(文學の森)

秋の風さちと名付けてくれし父









実家の父が逝きました。

昨年脳梗塞で倒れ、一度は回復して退院していましたが

その後喉頭がん、更には肺がんを発症し、とうとう帰らぬ人となりました。

80歳でした。

父は母と離婚後、内縁の人と暮らしていました。

その人はとても性格の強い方で、父を独占したがり

私や親戚までも遠ざけました。

父もそれに甘んじていました。

苦しかったです。

葬儀はその人が全て取り仕切りました。

自分は表に出たくないから喪主は娘である私がせよ!と言われ

今回初めて喪主という大役を務めさせて頂きました。

心の中では色々な葛藤がありましたが

喪主挨拶ではその人への感謝の言葉も述べる事ができました。

今は娘としての役目を果たせてほっとしています。

なにより3人の子供達がしっかり私をサポートしてくれました。

ありがとう。















秋の風さちと名付けてくれし父  さち