にこ淵

お天気は雨。
急に生まれた台風が四国に向かってきています。
どうか被害がありませんように。
では先日の高知のダム旅の様子を更新します。
ダムの旅16 高知のダム残り7ヶ所をコンプリート(2025年8月31日〜9月1日)
初日は一気にダム6ヶ所を訪問しました。
各ダムの位置関係はこんな感じです。

西条から寒風山トンネルで高知入りし、194号を基点に土佐郡の稲村ダム、吾川群の長沢ダムと難所の大森川ダムに向かいます。
午後は高知市を抜け香美市の休場ダム、繁藤ダム、穴内川ダムを訪れました。(最後の赤い点が穴内川ダムです)
地図の北側中央には龍の形のダム湖を持つ大型ダム、早明浦ダムが控えています。
朝焼の新長浜大橋。

道中立ち寄った桜三里パーキングエリアの自販機では。。


更に、ニホンアマガエルがちょこん。
かわいい〜。

自然がいっぱいの自販機でした。
高速を小松インターで降りて、194号で高知へ。
タイムマシンのような隧道を抜けて、まず向かったのは稲村ダムです。


稲村ダムは吉野川水系瀬戸川にあるロックフィル式のダムです。
緩やかな石積みの堤体はまるで古墳のような趣。
堤高は88m、堤頂長は352m、堤体積は3100千m3で、有効貯水容量は5100千m3となっています。
ダム事業者は四国電力で1982年に竣工しました。
標高1100mにある稲村ダムは「揚水(ようすい)発電」の上池としての役目があり、稲村山の向こうにある標高500mの大橋ダムを下池として連係しています。
両ダムの水は昼間は下池への落差で発電され、夜間はその余剰電力で再び上池に揚水されるという、まるで巨大なバッテリーのようなシステムです。
静かに山中に佇むダムが、こんなすごい活動をしている事に驚きました。
堤

堤の上を歩いてみたかったけれど、立入禁止でした。

ダム湖(稲村調整池)

ダム湖側からの堤

稲村ダムには平家落人伝説のある稲村山への登山口があるようで、登山に向かう方々もおられました。

揚水発電が図解されています。

ちなみに下池の大橋ダムはこんな感じ↓(2024年9月3日訪問)
レトロでかっこいいダムです。

稲村ダムのダムカードは後日郵送なので到着待ちです。
よんでんのダムという事でダムロボを獲得しました。


長沢ダムは吉野川水系吉野川にある重力式コンクリートダムです。
堤高は71.5m、堤頂長は216.6m、堤体積は235千m3で、有効貯水容量は28430千m3となっています。
事業者は四国電力で1949年に竣工しました。

建設が始まったのは1940年。
まもなく太平洋戦争が始まり、その混乱、困窮時に未来の発展を目指してダム建設に情熱を注がれた先人のご苦労を思うと、胸が熱くなります。

石碑やダム名に刻まれた赤い文字の書体が凛としていて痺れます。

堤


堤から見た下流側

歴史を感じるデザインです。

バルコニーもありますね。

下流側から見上げたダム

なんだか古城のような雰囲気が大橋ダムと似ている気がします。
ダムをデザインされた方が同じだったりして?と思いました。
この長沢ダムも揚水発電を行っていて、下池が長沢ダム、上池がこの次に向かう難関の大森川ダムとなっています。
ダムカードは後日郵送されるシステムです。
ここもよんでんのダムなのでダムロボを獲得!

大森川ダムへ向かう「奥南川林道」

大森川ダムの周辺には多くの林道があり、林道を通らずにダムに行く事はできません。
それも多くは未舗装の林道です。
ダムに向かうには様々な林道のルートがあるのですが、今回はその中でも最も安全であろうと思われる「奥南川林道」を選びました。
でも、林道というのはとても情報が少なく、現在通行止めの箇所があるのか無いのか、またそれがどこにあるのかもよくわかりません。
これは勇気を出して行ってみるしかないですね。
がんばれ!軽トラサンバーくん。
194号から奥南川林道の入り口に到着しました。
看板が沢山!

通行止めの看板もあります。
工事箇所をガン見!

もう一ヶ所通行止めがあるようです。
地図をよく見たところ、どうやらどちらもダムを過ぎたダム湖周辺のようなので、なんとかダムまでは行けそうです。
よかった〜。

奥南川林道に入ります!

ダムの奥で工事が行われているせいか、工事車両が通過できるようある程度の整備はされているようです。

奥南川林道起点からダムまでは約11.3km。

路面を横切るように何ヶ所もグレーチングがあります。

「グレーチングの跳ね上げ注意」の看板も多数。

時にはこんな箇所や、

こんな箇所も。

注意をしながら進みます。
路面には水たまりも増えてきました。
アップダウンもあるのでやはり乗用車での通行は無理です。

林道起点からダムまで7割ほど進んだあたりに、フォトジェニックな隧道があります。

とても短い素掘りの隧道です。
素敵。

隧道を通るサンバーくん

下調べでここを通過した方々の動画を見て、この隧道に憧れていたのです。

ここまで来れて嬉しい〜。

林道から見えた大森川の水が綺麗。

ダムに着く前の三叉路を少し左に進むと、大森川ダムを下側から見る事のできるスポットがあります。
まず先にそこへ行ってみましょう。
ここですね!

左右対称の姿が美しいです。

そして、ダムの上にはモンシロチョウのような天使の翼のような、はたまたハートのような可愛い雲が浮かんでいたのでした。
ダムがよく来たね、と言ってくれているような気がしました。

そしてダムの近くへ。

大森川ダムは吉野川水系大森川にある、中空重力式コンクリートダムです。
堤高は73.2m、堤頂長は191m、堤体積は146千m3で、有効貯水容量は17320千m3となっています。
事業者は四国電力で1959年に竣工しました。
中空重力式コンクリートダムというのは珍しいです。
つまり堤体の中に空洞が設けられているのです。
おそらくは資材や運搬の費用削減の為であったと思われますが、今この方式の工事をするとなると、特殊な型枠や職人の技術が必要とされる為、逆にコストがかかってしまうそうです。
殉職者の碑

合掌

管理事務所は現在は無人のようです。


この大森川ダムは先程も書きましたが、揚水発電の上池で、下池の長沢ダムと協力しあって発電しています。
ダムってすごいですね。
ここもダムカードは後日郵送システム。
ダムロボはこんな感じ。

「人の踏み入らない地域」という四国のダム最大の難所、大森川ダムを無事訪問できて達成感でいっぱいです。
日曜日だったせいか、奥南川林道通行中に1台も工事車両やバイクに出会わなかったのもラッキーでした。
老兵サンバーくん、ありがとう。
次は香美市の3ダムに行く為に東へ。
にこ淵にも立ち寄ってみました。

淵に光が差し込んでとても美しい青。
夏休み最後の日とあって、大勢の方々で賑わっていました。

名物の古代米を使った「紫黒うどん」を戴きました。

もっちりした麺が美味。
かき揚げもサクサクでした。

休場ダムは国分川水系国分川にある重力式コンクリートダムです。
堤高は18m、堤頂長は64.2m、堤体積は5千m3で、有効貯水容量は254千m3となっています。
事業者は四国電力で、1963年に竣工しました。
上流にはこの後訪れる、繁藤ダム、穴内川ダムがあり、穴内川から国分川へ分水された水を発電のために貯留しています。
この休場ダムは洪水吐ゲートを持たず、水がクレストを超える事で自然に放水されています。
堤の上は歩く事ができますが、アップダウンがあり歩道橋のよう。


堤から見た下流側

ダムカードは後日郵送システムです。

ダムロボもあります。


繁藤ダムは吉野川水系穴内川にある重力式コンクリートダムです。
堤高は9.9m、堤頂長は95.7m、堤体積は11千m3で、総貯水容量は348千m3です。
事業者は四国電力で1964年に竣工しました。
ダムの定義には堤高が15m以上という決まりがあるそうで、ここ繁藤ダムは正式には繁藤堰堤というようです。
それでもこの繁藤ダムの役割は大きく、上流の穴内川ダムとの揚水発電の他、本来は吉野川から紀伊水道へ流れ出てしまう水の一部を、休場ダムを通じて国分川から太平洋へ分水するという大きな役目があるようです。

下流側

堤の上は車で通行できるので、ここを通って上流の穴内川ダムに向かいました。

繁藤ダムにはダムカードはありません。

穴内川ダムは吉野川水系穴内川にある中空重力式コンクリートダムです。
中空式というと、難所の大森川ダムと一緒ですね。
この形式のダムは珍しく四国ではこの2ダムのみだそうです。
ダムの堤高は66.6m、堤頂長は251.9m、堤体積は219千m3で、有効貯水容量は43300千m3で、四国電力のダムの中では最大となっています。
事業者は四国電力で1963年に竣工しました。
下流にある繁藤ダムと連係していて、揚水発電の上池としての役割があります。
その揚水機能には日本初の可動羽根謝流形ポンプ水車が採用されました。
洪水吐はスキージャンプ型をしていて、放流時には迫力があるそうです。
堤

堤から見た下流側


穴内川ダムのダムカードも後日郵送システム。
ダムロボもあるのです。

この日は高知市内に一泊。
残るは高知の中心部高知市にある鏡ダムです。
朝は高知城までお散歩しました。

さあ、ついに高知最後のダム、鏡ダムへ。
高知市内なのでホテルから車で30分くらいでした。

鏡ダムは鏡川水系鏡川にある重力式コンクリートダムです。
堤高は47m、堤頂長は150m、堤体積は72千m3で、有効貯水容量は8360千m3となっています。
事業者は高知県で、1966年に竣工しました。
その役目は治水、利水、発電の他に、四国の水がめ早明浦ダムからの高知分水を受け止めるという大きな役割もあります。
堤


堤から見た下流側


ダムカードは隣接の管理事務所で頂く事ができます。

これにて高知県のダムは全てコンプリート。

「モネの庭」、「トンボ公園」、「牧野植物園」、「牧野公園」等、私の大好きな場所が沢山ある高知。
高知のダムの旅が終わってしまったと思うと少し寂しいですが、また何度でも遊びに行けばいいですよね。
土佐海岸で食べたアイスクリン
お遍路の時を思い出しました。

壮大な高知の海

桂浜の坂本龍馬像

桂浜水族館では海亀やカビバラに餌あげ体験をしたりしました。

海亀さんはお魚ごとガシッと強くトングに噛みついて、中々離してくれなくて恐怖でした(笑)
カピバラさんは手であげても優しく食べてくれました。
さあ、愛媛に帰るとしましょう。
お昼ご飯はこんなお店で。
「あおぎ」
194号沿いで、前日紫黒うどんを戴いた「土佐和紙工芸村」の少し愛媛よりにあります。

一見地味なお店だけれど、中に入るととてもおしゃれで、テラスの仁淀川の景色が素晴らしく、とてもいごごちの良いお店でした。


高知産の美味しい鰻丼を戴いちゃいました。
このお店の一番人気だそうです。

帰り道にもう1ヶ所行きたかった場所へ。
それは「中ノ川第二堰堤」
実はこちらも中々の難所です。
愛媛との県境に近い吉野川最上流域の支川、中ノ川川に位置し、高さ14.5mの本堤と高さ13mの副堤で構成されていて、その堰堤を魚が遡上できるようにそれぞれの堰堤に螺旋型の魚道が設けられているのです。
この魚道は「アイスハーバー型らせん式魚道」というとても希少なもので、ツインループ魚道とも呼ばれています。

副堤の下の魚道

副堤と本堤の間の魚道

この日は水は流れていませんでしたが、ここを魚が俎上する様子を思い浮かべるだけでワクワクしました。
最後は西条のMのお家にも立ち寄って、彼女の元気な姿を見れたのも嬉しかったです。
道中約700キロ、ずっとサンバーくんを運転してくれた旦那くんにも感謝です。
サンバーくんの乗り心地も悪くなかったです。
冒険のような素晴らしい高知のダムの旅でした。
今回のダムの旅では、「揚水発電」という言葉がよく登場し、山奥のひっそりとした場所にあるダム達が互いに協力して働いている事に感動しました。
こんなダム達の働きに私達の生活は支えられているのですね。
長い記事を見て頂きありがとうございました♪
電線の間に座るお月様 さち
でんせんのあいだにすわるおつきさま